「赤い糸」の由来
(「赤い糸」という言葉を全く知らない方のために・・・)
昔からの言い伝えで、「運命的な出会いをする男と女は、生まれたときからお互いの
小指と小指が目に見えない『赤い糸』で結ばれている」というものがあります。
この「赤い糸」の由来は、なかなかにロマンチックな話ですので、いかにも西洋風の
伝承だと思いきや、実はこれは日本古来の話で、意外に古く「古事記」や「日本書紀」にまで
遡るそうです。
その昔、イクタマヨリヒメという未婚の娘が妊娠してしまい、両親が問い詰めると、
見知らぬ男が毎晩、部屋に通って来たことを打ち明けます。
両親は一計を案じて、寝床の周囲に赤土を蒔いておき、男が忍んで来たならば、
その衣服のすそに糸を通した針を刺すようにと、娘を言い含めました。
翌朝、娘の部屋から出発した赤い糸を手繰ってみると、遠く三輪山の神の社まで
続いており、その男は大物主(オオモノヌシ)大神であったというものです。
この三輪山の伝説から、赤い糸の言い伝えが始まったそうです。
また、小指は本来「契り」を意味することに基づく話なのだそうです。
別の説では、中国の「続幽怪録」に出てくる「赤縄足をつなぐ」という言葉が
語源だという説もあります。
唐の時代、韋固(いこ)という若い男が、月の夜、大きな袋にもたれて本を
読んでいる老人に出会います。その老人の持っていた大きな袋の中には
赤い縄が入っていて、それは「男と女の足を結ぶと、どんなに憎しみあって
いる敵同士でも、どんな遠くに住んでいても、夫婦になってしまう能力」を
持っていると言うのです。そして、運命が見えているという老人は、その男に
将来妻になる女性を教えます。そしてその予言通りに14年後、その女性と
結ばれる事になったのです。この逸話から、将来夫婦になる男女は赤い縄で
足が結ばれていて、その運命は定められていると言う事になりました。
結ばれているのが「小指」となったのは、伝承されている内に変化していった
のではないか?といわれています。
実際、「結婚」にまつわる話には、二人が出会うべくして出会い、結婚するべくして
結婚した様な、数多くの不思議なエピソードを耳にします。
そして現代においても、こうした不思議なエピソードが数多く聞かれ続けていますので、
こうした「赤い糸」と呼ばれる現象を、簡単に否定することは出来ないでしょう。
私の持っている辞書には、「赤い糸」という言葉は載っていませんでした。
でも、多くの人によって「赤い糸」という言葉が伝えられ信じられていることからも、
結婚する二人には、何らかの関わりが存在していると思われます。