★ 秋すっきり空高く澄んだ秋空は何となく
良い気持にもなるし、叉はセンチにも
させますね。山の麓には風にそよぐきれいな
紅葉が一杯だし、本当に心地よい豊富な実りの
季節に違い有りません。
人間、動物を除いた みんなの草木自然は寒い
冬の間には睡眠を取り暖かい春になるまで土の中で
休むんです。暖かい春を向かえ新しく芽生えして
春、夏を通じてきれいな花を咲かせ秋に実り、叉の
春を向かえる準備をする為に睡眠に入る繰り返しの
生きを永遠繰り返しするのにどうして人間は一度のライブ
しかないのが 気の毒で切ないんですよ。
私達人間にも 散って叉咲く永遠のライブが有って欲しいんです!
文学の森
「二人」
合格通知が届いた時の嬉しさは忘れることが
出来ない。
初めての自分の意思(=意志)で踏み込んだ
一歩だった。
役者志望の人間が日本にどれだけ居るのは知らない。
何千何万人もいる。
役者志望の人間の一人になったに過ぎなかった。
それでもその中に入れたことは俺にとっては大きな
そして確実な一歩だった。
高校一年の 秋から撮影所 通いが始まった。
撮影所 通いは楽しかった。16才のエイガ好きの
役者希望の 少年にとっては どんな場所にも
勝る遊び場所であり勉強の場だった。
アクション実技、オウノウサン手伝い,セットのばらしや
後片付けで通行人や、友達、、果ては時代のエキストラまで
やった。
高校よりアクションクラブの方に 非常がかかって行くのは
時間の問題だった。
学校は休みがちになりたまに行っても眠るのは自然の成り
行きだった。
クラブにいさえすれば学校なんか行く必要もない.将来への
不安も少しもなかった。希望しかなかった。
役者という仕事に通じる流れの中に飛込んだ嬉しさだけで
胸が一杯だった。この流れの中で頑張りさえすれば何時かは
役者という目標にたどり着けると その時は疑わなかった。
けれど此れは飛んだ計算違いだった。
此の投影アクションクラブを結局は止める事になると言うより
追い出されてしまうけれどそれはずっと後の話だ。
流れに飛込めば激流に飲まされることもある、岩にぶつかる
こともあると言うことをその時は考えもしなかった。
次の日とにかく事務所に挨拶に行った'やはり同じことを
言われた。体の中に重い塊が出来、深く沈んで行った。 取り返しのつかない事をしたという弱気と当然の事をした、 までと云う強さが争い此の場はとにかく強さのままで居るしか ないと思った。 俺達は'金を払って此処に来てるんだから首になることは あり得ない、こんなことは前代未聞だぞ、首になった事を告げ ると先輩や仲間はびっくりしていた。 あり得ないことをやった前代未聞、現実の不安をよそに此の 言葉は耳にこころよかった。 誰も取れなかった難しいタキュウを取ったような、、、 誰も行けない場所に行ったような気持も混じっていた。此処で 弾かれてしまったと云う想いと同時にしかし此れは他の場所で 選ばれる為の準備のように思える所もあった。 撮影所から駅までの道ではさすがにどうしょうと云う悪漢たる 想いが 込み上げてきた。遠い将来の想いより明日から行く 所がない事が辛かった。 誰も取れない ボ-ルを取ったものの 返す相手はない!誰も行けない場所に行ったのは良いけど戻る 所がないそれにやっと気づいた子供のような途方に暮れた 心細さが押し寄せてきた。
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